愛する受戒の生鮮の危機は横

分かるか調べの五るザイルの縦

私の戦争

思い起こせば中学の頃から毛穴という難敵に悩み続けてきた。私の毛穴の開きと黒ずみは、集合体恐怖症の人から見れば恐らくおぞましいの一言で、年々、その醜悪さは増すばかりであった。

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だがそもそも、私の容姿は醜かった。元から醜い顔に「いちご鼻」が乗っかったからとて、何を嘆くことがあろうか。難敵と剣を交える理由を、私は持ち合わせていなかった。

それから20数年。放置し続け一層頑固に詰まった角栓に、立ち向かう時が唐突に訪れた。きっかけは筋トレである。筋トレにハマり、脂肪が落ちて、腹筋が発現するようになると、ふと、「ちゃんとしたい」と思った。不健康な生活習慣、汚部屋、そして身だしなみ。顔の美醜はどうでもいい、「全部、ちゃんとしよう」が私の心の中にぽつんと落ちてきた。そして、「いちご鼻」との戦争が始まった。ネット記事や動画を見漁り、これが効くと聞けばドラックストアに走って、なければネットで購入した。スキンケアのみならず、脂性肌用のコスメを試し、テカりにくいメイク方法を勉強した。今は皮膚科に通い、ニキビケアの薬を処方してもらっている。継続すればきっと、たるみ腹に顕現した腹筋のように、効果が出ると信じて。

かつて私は自分の体を敵と嫌悪していた。戦っても負け戦、と諦観の海に沈んでいた。だが今は自分の体と寄り添い、相談し、前を向いて歩いている。最早私に敵はいなかった。

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